2017年10月15日

江戸小紋のススメ。

こんにちは、おあつらえ・臼杵です。
秋らしくなってきましたね。

予告しているこちらも、もうすぐ。
【KOMON HIROSE 江戸小紋フェア】10/21㊏〜29㊐

廣瀬染工場四代目・廣瀬雄一さん在店日は10/28・29
となっております。

さて、そもそも
なにがそんなにおすすめなのやら、江戸小紋。
というお話を本日はいたします。

ご存じのように、当店は
木綿から紬、小紋
どちらかというとお手頃なカジュアル中心の店。
なぜなら、現代の、一般的なライフスタイルのなかで
着る場面のある着物でなくては、と思っているから。
それには
高収入でなくても手の届くお値段で
着たいときに着られるカジュアル。
そんな考えで、紬でも10万円くらいまでを基準に品揃えをしています。

ところが。
着物を自由に楽しんでいるカジュアル派の皆さん、
意外に
フォーマルな場面に着るものが無くて困る!
というのも、よく聞くお話。
休日にさんざん着物を着ているのに
たくさん着物も持っているのに
結婚式や、式典によばれて

はて?
納得いく礼装がない!

というのも、ワタクシ自身、身に覚えのあること。

そろそろ
ちゃんと、あらたまった場面でも
オトナとして自信を持って着られる【良い着物】が一枚ほしい。
そんな風に思う瞬間があるのです。

そんなときに、ぜひ考えていただきたいのが
江戸小紋。
豪華な訪問着を検討するよりは
だんぜん、江戸小紋なのです。

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江戸小紋というと
お茶席、法事に着られて、ほとんど無地みたいな
地味なイメージ。
一般的に、そんなかんじですよね。
一枚持っていれば、いちおう無難だけど。

ルーツは武士の裃。
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ところが、その印象がくつがえされる
廣瀬さんの江戸小紋なのです。
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こんな柄もあるのね!ぺいずりー
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柄見本は、いつまで見ていても飽きません。

東京の廣瀬さんにお伺いすると
まだ布に染めていない柄が、もっともっと。
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毎年ご紹介していても
常にあらたな発見があって
これがまた廣瀬さんならではの、きれいな色で染まると
本当に、江戸小紋って面白い、
まだまだ知らない魅力のある着物だなあ、と思うのです。

江戸小紋のおしゃれ感は

・洋服の人が多い風景の中でも、悪目立ちせず
・大人の品があって、都会的なイメージ
そしてなにより
・一見、シンプルに見えて、さりげなく、凝ったもの。

これこそ、本物を知る大人のお洒落というもの。
いかにも豪華なもの着てるでしょ!ではなくてね。

それに、最近は結婚式でも小規簿なパーティー形式が多くて
おめでたい訪問着で行ったら
大げさすぎ?みたいになってしまうことも。

もちろん、季節に応じた訪問着、付下げ、色無地、小紋…と
揃えたいのはやまやまですが
礼装対応できるものを一枚、というなら
江戸小紋は
きちんと感もあって、おしゃれ感もある、
さりげなく頼りになる着物です。
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ちなみに。

私が廣瀬さんの江戸小紋を買ったのは、4年前。
本当は、40代になったら、一枚と思っていました。
(当時まだ30代)
が、予定より早く
廣瀬さんという人に出会ってしまったので
染めてもらったのがこちら。
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麻の葉につる。

この柄に決めた基準は
鮫や行儀の三役よりも柄を楽しめて
セミフォーマルまでいける柄ということ。

地味にならない淡いグレー系で藤色も入って上品な色…とかなんとか
お願いして、染めてもらったモノでした。

廣瀬さんに直接お願いすると、そのあたりをくみ取って
理想の色で染めてもえるのですね
なんてぜいたく。
(10/28・29の廣瀬さん在店日には
どなたでも直接ご相談いただけます)

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写真嫌いの私が、こんな感じで写真に収まるほどに
満足度の高いお買い物であります。

そんな、廣瀬さんの江戸小紋。

一枚一枚、型紙を置いて
伝統的な技法により
一反ごとに染料を調整して
着る人の理想の色に。

当店で普段おすすめしている紬や小紋と比べると
2枚買えるお値段です。

つまり
(うちの店にしては)
ちょっとがんばって、買う着物。

でも、全然ムリ!っていうほどでは、ありません。

私も買う時は、ちょっと背伸びしたお買い物でした。

だって、私の手持ちの着物は
仕事や普段に着ても惜しくない、紬や木綿がほとんど
いただきものや、リサイクル品の仕立て直しも多いですから(笑)

そんななかで

いいものを、一枚。

思い切って手に入れて
だんだん、似合う自分になっていくこと。
4年前よりは、気負わずに着られるようになったなあ。

普段着とはちがう
気持ちが高まるものを見につけること。

自分だけのオーダーメイドのものを、
大切にながく着ること。

そんな楽しみを、是非ご一緒に。

そして
「廣瀬さんの」江戸小紋の魅力については
またお話ししますね。
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2017年08月16日

伊勢木綿と、片貝木綿。

こんにちは、おあつらえ・臼杵です。
お盆休みも明けた方が多いのでしょうか。

まずはお知らせ。
明日8/17㊍はさっぽろ地下街全館休業日のため
キモノハナおあつらえ・ハナプラスハナ はお休み
させていただきます。
ご来店予定の方には申し訳ありませんが、ご了承くださいませ。

さて、そのあと、今週末から、いよいよです。
8/19㊏〜27㊐ 木綿きものお仕立てフェア
はじまります。
秋のお支度ですよ。

さて、これまで、ご紹介してまいりました、
伊勢の国から、伊勢木綿。

現在の唯一の織元・臼井織布さんをたずねた旅日記はこちら。
 伊勢木綿の織元さんへ行ってきました。【前篇】
 伊勢木綿の織本さんへ行ってきました。【後篇】
それから、伊勢木綿の特徴である、配色の魅力についてはこちら。
 伊勢木綿の、色のこと。
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コーディネートもいろいろ。

そして今日は、
伊勢木綿の布としての風合いのことをお話したいのと。
今回のフェアで御紹介するのは
伊勢木綿だけじゃないんですよー、というお話も。

これは、伊勢木綿。
三重県津市の、臼井織布さんが織っています。
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これは、片貝木綿
新潟県小千谷市の、紺仁染織工房さんが織っています。
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越後の国から、こんにちは。
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木綿は生活とともにあった布なので
日本国内古今東西、様々な産地で織られています。
それぞれの産地ごとの特徴が、それぞれの織物にありますが
とくに
伊勢木綿と、片貝木綿。

風合の特徴の違いが、触れて比べて、わかりやすい。
と、思います。

それは、糸の違いと
そこから生まれる、風合の違い。

前にもお話ししましたが
伊勢木綿は、「単糸」という
あまり撚りのかかっていない糸、
つまり、綿に近い糸で織られています。
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なので、
目が詰まっていて、でもふっくら、柔らか。
着るほどに、ふわりやわらか
保温性が高くて、冬も暖かく着られる着物。

これに対して、片貝木綿。
太さの異なる糸を組み合わせて織っています。
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なので
ちょっと表面がでこぼこした生地感
ゆえに
肌触りがさらりとしていてかろやか。
伊勢木綿よりも秋は早くから着られます。

(ちなみに、木綿はすべて単衣仕立てにしますが
6月・9月の単衣として着られるかと言うと
伊勢木綿は、まだ暑いです!
片貝木綿は、北海道なら単衣の時期から着られます。)

それぞれ生地の風合いが違うので
見た目も、着心地も、違います。

実物を触って比較していただくのがいちばんですが

縞縞比較。
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左、伊勢木綿
右、片貝木綿
みっちりあったか、でも柔らかく色もはっきり出る伊勢木綿と
さらりと軽さもあって、ナチュラルで落ち着いた印象の片貝木綿。

ちなみにどちらも
男性向けの柄もございます!
が、伊勢木綿の方が反物の幅が広いので
体格の良い男性は、伊勢木綿の方が寸法がとれますね。

あとは、今回の変わり種。

片貝の、綿縮。
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そのほか
伊勢の綿麻など

いろいろ御紹介します!

可愛いだけじゃない伊勢木綿と
伊勢木綿だけじゃない木綿着物

見比べて、触り比べて
たのしんでくださいね。

明日8/17は、お休みですよ!

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2017年08月12日

伊勢木綿の、色のこと。

こんにちは、おあつらえ・臼杵です。
世間はお盆休み。
店頭は、少しずつ、秋の新入荷。
夏物最終お値下げも、やってます。

さて、先日もお知らせしました。
お盆明けの、おたのしみ。

木綿きものお仕立てフェア
8/19㊏〜27日


で、ございます。

そこで、あらためて、伊勢木綿のことをお話したいんですね。
6月に織元の臼井織布さんをたずねてから
ずーっと伊勢木綿の話をしていますが
われながら、まだ話足りないんですね(笑)

伊勢木綿と言えば、
その大きな魅力は、なんといっても、配色

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この、マルチカラーの格子や
『七緒』2015年春号の表紙は、実に印象的で話題になりました!
昔からの伝統的な織物で、こんなに現代の女子心をとらえる配色!
かわいいですよね〜

でもね、思い起こせば
私が、伊勢木綿を気になりだしたのは、もっと以前、このあたりだったかな。
『七緒』が創刊された頃から、
それまでのきもの雑誌では、ほとんど見かけなかった
木綿の着物は登場していて…

そして、2008年春号の表紙。
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この大胆な布団縞。
木綿のきものの、地味で素朴、というイメージにとどまらない
普段着ならではの大胆な魅力が印象的でした。

そのあと2010年春号の特集記事を読むと、
掲載されている伊勢木綿の写真は、
あらなんと、紺や茶系が中心の、シックな色合いです。
(バックナンバーおもちの方、ひも解いてみてくださいね。)

さて、2015年のターコイズまでの間に、
何が起きたのでしょう。

そこには
大人女子の感性と
それを受け入れて新しい物づくりをしよう! という
臼井社長の柔軟なモノヅクリ魂が、あったと
ワタクシは思っています。
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臼井織布さんに伺ってみると
女性の職人さんもたくさん。
また、商品企画にもかかわっている問屋さんの担当者も
とってもセンスのいい女性。

女子目線で「いいんじゃない?」という新しい配色を
昔ながらの物づくりをしている職人さんは
なかなか受け入れられない場合も多いと思うのですが
臼井社長は、それを、やってみよう!面白い!
とおもう発想の持ち主。
だからこそ、カラフルでかわいい伊勢木綿が誕生したんだな、と
お会いしてみて感じました。
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こんな配色の、伝統的な木綿の反物
なかったですもの。
ワンピース感覚できられる、普段着物。
絹よりもお手頃で、お手入れも自宅でお洗濯出来て
気軽に着られる伊勢木綿。
みんなで夢中になりました。

でもね、そのいっぽうで 
伊勢木綿=カラフルでかわいい、若い人向きのやつね。
というイメージになってしまった方も。
なんか、流行りものみたいな、ね。

そうじゃないんです!

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あらためて、こういう、渋いの。いいですよ。

かくいう私も
臼井さんに行って、いいなあ、ほしいなあと自分用に選んだのは
臼井さん曰く「それ、ほんとに昔からのやつだよ」
という、紺の太縞。
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そんな、昔ながらの紺や茶の配色のものも、すごくすごく良くて
今回のフェアでは、そういう配色のも、ご紹介します。
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ねー、良いでしょ。

木綿の柄は、縞か格子。
縞や格子の太さと配置と配色で、千変万化でございます。
他の産地よりも、大胆な太い縞があったり
配色の多様なところが
伊勢木綿の魅力。
ただ、可愛いのだけじゃなくてね。

と、産地を訪ねて思った次第。

ちなみに、臼井織布さんをたずねた旅日記はこちら。
 伊勢木綿の織元さんへ行ってきました。【前篇】
 伊勢木綿の織本さんへ行ってきました。【後篇】
よろしければご一読くださいませ。


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2017年06月25日

伊勢木綿の織元さんに行ってきました。【後篇】

こんにちは、おあつらえ・臼杵です。
はい、店頭は夏物・浴衣真っ盛りですが
それとは関係なく、
伊勢木綿の織元・臼井織布さんをたずねた旅日記
後編でございます。

前篇はこちら→伊勢木綿の織元さんに行ってきました。【前篇】

前回は、臼井さんの工場に入れてもらい
伊勢木綿を織っている【豊田式力織機】に対面したところで終わりましたね。
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ガシャンガシャンいいながら
少しずつ、格子が生まれていきます。
単純なことだけど
こういうの、ずーっと見ていられますね。


そうなのです
明治生まれのこの織機。
豊田佐吉さんが明治の中ごろに発明した、
時間も労力もかかる手織りにかわって、
動力で機織りする素晴らしいマシン
いまもここでは現役です。

少々話はそれますが、豊田佐吉さん。誰??
豊田・・・トヨタ。
そう、幕末生まれで明治の発明家、豊田佐吉さんは
自動車のトヨタの祖、なのです。
時は明治、日本の近代化。
産業革命はどこの国でも、紡績と織物からはじまったと言われます
車のトヨタも、元をたどると機織りから、そう思うとなんだか不思議に素敵。

もとい、
大事なことはこれからです。

明治からの古い機械をつかっている
というよりも
この、旧式の織機じゃないと
伊勢木綿は、織れないのです。
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ほんと、なんだか
「機械」というものが作られた最初の頃の機械、という趣。
殖産興業って感じ!


なぜなら、
伊勢木綿の糸は、単糸(たんし)といって
あまり撚りがかかっていない糸。
綿に近い状態で、糸一本の状態では、あんまり強くないんですね。
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なので、
より高速で織れるように発展した、もっと近代化した織機では
糸が切れてしまって織れないのですって。

単糸で織られている伊勢木綿は
布になると、ふんわりとやわらか。
ゆえに、あまり皺にならず
着るほどに肌に添う風合いが持ち味です。
今まで着ていただいている方はおわかりのように
ふんわりと肌触りがよくて
保温性に優れていて、冬も暖かく着られる、あの感じ。


明治生まれの、初期の織機の、
近代化しすぎないスピード。
それが伊勢木綿独特の、他の産地の木綿とはちがう
柔らかな風合いの、秘密


そして
ここ数年、伊勢木綿が私たちの心をつかんできた大きな魅力の一つ
カラフルでおしゃれな配色。

これは、臼井社長の、物作りへの
熱く、かつ、柔軟な姿勢が生んだもの。
お会いしてみて、そう感じました。

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面白くて素敵な物を作ろうという熱意あふれる、臼井社長は
昔ながらのものだけを守ろうということに固執せず
新たな物づくりにも、積極的。

だからこそ、
かつて定番だった紺や茶系とは違う
女子目線のおしゃれな配色、
というのを、面白い!と受け入れて
伝統産業の良さを受け継ぎつつ
現代のセンスに合った
いまの私たちの心をつかむ伊勢木綿、を
作ってくれたんだろうな、というすてきな方でした。

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こんな配色は、昔はなかったでしょうね。

ただ
こういうPOPな色合いも可愛いけど
昔ながらのシックな配色も
あらためて、すごくいいなぁと、思います。
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この、ごくごく昔ながらの紺の太縞が
素朴と大胆のいいとこどり、って感じで
妙に気にいりましてね。
臼井さんから見たら、今さらそれ?って
柄かもしれませんが(笑)

だから
伊勢木綿イコール、あのカラフルなチェックのやつね!
という、最近のイメージだけでとらえられるのは
もったいない。
可愛いだけじゃないのです。

ちなみに
熱意あふれる臼井社長と
この日、ご一緒したメンバーとの間にも
新たなモノが生まれるかも。
モノを作る人どうしが出会って起きる、化学反応。

それは、まだどうなるか分からないので
まだまだ長期的な、お楽しみ。
(同行した皆さんのことも、詳しくご紹介したいけど
それを書くとまた長くなるので、またの機会にね)

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全く余談ですが

私は、明治という時代が好きでしてね。
日本人の物づくりスピリットが、すごく活気あった時代だと思うのです。
小さな島国の、身体も小さな日本人が
日本製のすごいものを作って輸出するようになり
世界に向けて、
こんなものも作れるんだよ!どうだ!
と、日本の文化と技術に誇りを持って
上を上を向いて生きていた時代だと思うのです。

そんな明治生まれのレトロな機械が
並んで元気に動いている様子を見ると
あのころの日本人の魂が
今も元気に生きている気がして。
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そんな、
ただ可愛いだけじゃない
ものがたりを秘めた、臼井さんの伊勢木綿。


8月、お盆明けに
どーんとご紹介する予定です!

あらためて、伊勢木綿に
触れ直していただきたい!


どうぞどうぞ
お楽しみに。

ではでは

この日ご一緒して下さった
素敵同世代女子の御三方に感謝。
今回の旅をナビゲートしてくれた、
リアルな大人女子の着たい着物を作ってくれている、【召しませ花】の橋本さん
絶滅寸前だった技術を受け継ぐ、西陣絣職人の葛西さん
手仕事と職人さんの素晴らしさを文章で伝える、ライターの白須さん

そしてそして
伊勢木綿を、いまでも唯一織り続けている、臼井織布の臼井社長

いつも駄文にお付き合いいただく皆様

ありがとうございました!
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語っても語り足りない伊勢木綿。
続きは店頭で聞いて下さいませ。

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2017年06月23日

伊勢木綿の織元さんへ行ってきました。【前篇】

こんにちは、おあつらえ・臼杵です。
またもや、しばらくこちらのブログをご無沙汰してしまいました
ごめんなさい。

6月は、頭に京都出張
その後、札幌は北海道神宮祭、浴衣真っ盛りシーズンに突入。
そんな夏物本番のなかで
店頭でワタクシに会った方々は
伊勢木綿と、豊田式力織機の話ばかり聞かされて
なんのことやらとお思いのことでしょう。

それもそのはず
6月初めに、いつもの京都出張から足を延ばして
三重県津市に行ってまいりました。
そうです、ずっと行きたかった
伊勢木綿の唯一の織元である臼井織布さんへ。

店で伊勢木綿をおすすめして足かけ5年
ずっと行きたかったのです!

カラフルな縞や格子の、可愛い普段きもの
としてご紹介してきましたか

行ってみて、あらためて感じた
可愛いだけじゃない
伊勢木綿の、もっと深い、本当の魅力。

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それは
伊勢の風土が生んだ
ずっと生活の側にあった布の、やわらかな風合。

臼井さんの、職人気質と柔軟な発想が産んだおしゃれな着物。

そして
そこには
100年前から動き続ける明治生まれのレトロな織機と
日本の産業革命につながるものがたりが、ありました。

そんなわけで
この話は長くなります(笑)
興味を持って下る方は、覚悟してお付き合いくださいませ。

では、まいりましょう。

津へは、京都から近鉄で約2時間。
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山と田んぼと瓦屋根、日本の農村!という景色をぬけてたどり着きます。
北海道の地方の景色とは、やっぱり違うよね。
私の大事なお出かけは、必ず雨。


伊勢はそもそも、綿の栽培に適したところ。
水はけがよい土壌、肥料にする鰯が目の前の海で上がって、水運も良く
ここで綿花がつくられたのは室町時代から。

江戸時代の津は、伊勢神宮へ通じる街道の宿場町。
そんな面影を残した、臼井織布さんの建物です。
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近代的に整備されたまっすぐな道路ではなく
緩やかに曲がる街道
戦災で焼けなかった、日本の風景。

伊勢木綿ココ、の看板と臼井社長の案内で、中へ。
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土間を通り抜けて上がった先には
木綿好きにはたまらない、この感じ。
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縞と格子だけなのに
どうしてこんなにかわいいんでしょ。


江戸の頃には、伊勢の木綿は江戸をはじめひろく流通したそうです。
江戸っ子も、おしゃれな伊勢の縞木綿、競って着ていたのでしょうね。
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そして時は明治。

明治維新後、日本では様々な産業が
国の政策もあって発展。
殖産興業、ですね。


それまで、手織りでパタンパタンと地道に布を織ってきたのにくらべたら
比べ物にならない速さと労力で織ることのできる
自動織機、なるものが発明されたわけです。

この、豊田佐吉さんが発明した「豊田式力織機」
伊勢地方でも、これを買って木綿が増産されました。
手織りに比べると、すごい速さ、楽ちん、画期的!

その、「豊田式力織機」。
明治生まれのこの機械が
いまでも伊勢木綿を織っています。

と、いうことを、
一応の知識としては頭に入れて、いざ行ったのですが
ここからが、ワタクシの
百聞は一見に如かず。

それまで、力織機(りきしょっき)といって、思い浮かぶのはこれでした。
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こちらは、いつも帯でお世話になっている
京都は西陣・りんどう屋さん。
写真の佐々木さんは、身長高い人ですが
もっと頭上まで、いろいろある(理解不能)
謎の巨大装置。
写真でいうと右の方向にも、経糸がずーっと向こうま、ぴーんと張られて伸びていて
とっても、大きなものです。
これで、複雑な組織の立派な袋帯が、織られています。


そのイメージで、いざ、臼井さんの工場へ。

織りあがった反物が、水洗いされて干してあるところをくぐりぬけて
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見せてもらった工場で対面したのは

これが豊田式力織機!!
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あら

まあ

想像より小さい!

なんかレトロ!

明治生まれのこの機械
今も40台近い子達が、現役でお行儀よく並び、
カラフルな木綿の糸が行ったり来たり
みんな一生懸命動いているではありませんか!

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わーすごい!
なんか、かわいい!

後編につづく!

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