2017年06月25日

伊勢木綿の織元さんに行ってきました。【後篇】

こんにちは、おあつらえ・臼杵です。
はい、店頭は夏物・浴衣真っ盛りですが
それとは関係なく、
伊勢木綿の織元・臼井織布さんをたずねた旅日記
後編でございます。

前篇はこちら→伊勢木綿の織元さんに行ってきました。【前篇】

前回は、臼井さんの工場に入れてもらい
伊勢木綿を織っている【豊田式力織機】に対面したところで終わりましたね。
IMG_8361.JPG
ガシャンガシャンいいながら
少しずつ、格子が生まれていきます。
単純なことだけど
こういうの、ずーっと見ていられますね。


そうなのです
明治生まれのこの織機。
豊田佐吉さんが明治の中ごろに発明した、
時間も労力もかかる手織りにかわって、
動力で機織りする素晴らしいマシン
いまもここでは現役です。

少々話はそれますが、豊田佐吉さん。誰??
豊田・・・トヨタ。
そう、幕末生まれで明治の発明家、豊田佐吉さんは
自動車のトヨタの祖、なのです。
時は明治、日本の近代化。
産業革命はどこの国でも、紡績と織物からはじまったと言われます
車のトヨタも、元をたどると機織りから、そう思うとなんだか不思議に素敵。

もとい、
大事なことはこれからです。

明治からの古い機械をつかっている
というよりも
この、旧式の織機じゃないと
伊勢木綿は、織れないのです。
IMG_8353.JPG
ほんと、なんだか
「機械」というものが作られた最初の頃の機械、という趣。
殖産興業って感じ!


なぜなら、
伊勢木綿の糸は、単糸(たんし)といって
あまり撚りがかかっていない糸。
綿に近い状態で、糸一本の状態では、あんまり強くないんですね。
IMG_8392.JPG
なので、
より高速で織れるように発展した、もっと近代化した織機では
糸が切れてしまって織れないのですって。

単糸で織られている伊勢木綿は
布になると、ふんわりとやわらか。
ゆえに、あまり皺にならず
着るほどに肌に添う風合いが持ち味です。
今まで着ていただいている方はおわかりのように
ふんわりと肌触りがよくて
保温性に優れていて、冬も暖かく着られる、あの感じ。


明治生まれの、初期の織機の、
近代化しすぎないスピード。
それが伊勢木綿独特の、他の産地の木綿とはちがう
柔らかな風合いの、秘密


そして
ここ数年、伊勢木綿が私たちの心をつかんできた大きな魅力の一つ
カラフルでおしゃれな配色。

これは、臼井社長の、物作りへの
熱く、かつ、柔軟な姿勢が生んだもの。
お会いしてみて、そう感じました。

IMG_8389.JPG
面白くて素敵な物を作ろうという熱意あふれる、臼井社長は
昔ながらのものだけを守ろうということに固執せず
新たな物づくりにも、積極的。

だからこそ、
かつて定番だった紺や茶系とは違う
女子目線のおしゃれな配色、
というのを、面白い!と受け入れて
伝統産業の良さを受け継ぎつつ
現代のセンスに合った
いまの私たちの心をつかむ伊勢木綿、を
作ってくれたんだろうな、というすてきな方でした。

IMG_8341.JPG
こんな配色は、昔はなかったでしょうね。

ただ
こういうPOPな色合いも可愛いけど
昔ながらのシックな配色も
あらためて、すごくいいなぁと、思います。
IMG_8405.JPG
この、ごくごく昔ながらの紺の太縞が
素朴と大胆のいいとこどり、って感じで
妙に気にいりましてね。
臼井さんから見たら、今さらそれ?って
柄かもしれませんが(笑)

だから
伊勢木綿イコール、あのカラフルなチェックのやつね!
という、最近のイメージだけでとらえられるのは
もったいない。
可愛いだけじゃないのです。

ちなみに
熱意あふれる臼井社長と
この日、ご一緒したメンバーとの間にも
新たなモノが生まれるかも。
モノを作る人どうしが出会って起きる、化学反応。

それは、まだどうなるか分からないので
まだまだ長期的な、お楽しみ。
(同行した皆さんのことも、詳しくご紹介したいけど
それを書くとまた長くなるので、またの機会にね)

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全く余談ですが

私は、明治という時代が好きでしてね。
日本人の物づくりスピリットが、すごく活気あった時代だと思うのです。
小さな島国の、身体も小さな日本人が
日本製のすごいものを作って輸出するようになり
世界に向けて、
こんなものも作れるんだよ!どうだ!
と、日本の文化と技術に誇りを持って
上を上を向いて生きていた時代だと思うのです。

そんな明治生まれのレトロな機械が
並んで元気に動いている様子を見ると
あのころの日本人の魂が
今も元気に生きている気がして。
IMG_8359.JPG

そんな、
ただ可愛いだけじゃない
ものがたりを秘めた、臼井さんの伊勢木綿。


8月、お盆明けに
どーんとご紹介する予定です!

あらためて、伊勢木綿に
触れ直していただきたい!


どうぞどうぞ
お楽しみに。

ではでは

この日ご一緒して下さった
素敵同世代女子の御三方に感謝。
今回の旅をナビゲートしてくれた、
リアルな大人女子の着たい着物を作ってくれている、【召しませ花】の橋本さん
絶滅寸前だった技術を受け継ぐ、西陣絣職人の葛西さん
手仕事と職人さんの素晴らしさを文章で伝える、ライターの白須さん

そしてそして
伊勢木綿を、いまでも唯一織り続けている、臼井織布の臼井社長

いつも駄文にお付き合いいただく皆様

ありがとうございました!
IMG_8339.JPG
語っても語り足りない伊勢木綿。
続きは店頭で聞いて下さいませ。

*****************
キモノハナ おあつらえ
さっぽろ地下街ポールタウン
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posted by HANAスタッフ at 10:00| Comment(0) | ┣ 日本の織りもの・染めもの | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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